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執筆者の写真きい

戸倉上山田温泉 戸倉国民温泉(長野県)p.122


長野県北部の千曲市にある戸倉上山田温泉は北信地方の千曲川中流域の畔りに広がる県下有数の温泉街。湯街は戸倉・上山田の両町にまたがって山裾に細長く伸びている。1893年(明治26年)に戸倉温泉、次いで1903年(明治36年)に上山田温泉が開湯され、善光寺詣りの精進落としの湯として賑わった。また「小石の湯」ともいわれ、昔、恋する乙女が仙人に千曲河原の赤い小石を100個集めて神前に供えれば恋が成就すると教えられ、何日もかかって拾い集め、最後の100個目を拾い上げた時、足裏に温かい湯気を感じたというのが温泉の起源だそうです。


そんな歴史をもつ戸倉上山田温泉の「戸倉国民温泉」は千曲川を渡った西側の中心街ではなく、手前の住宅街に溶け込むように佇む大衆浴場で、「ほんものの温泉」と豪語するモノホンの温泉なのです。


長野駅から、しなの鉄道で戸倉上山田温泉の最寄り駅「とぐら」駅に到着。手描きのかわいい駅看板イカしてます。


改札を出るとウェルカム・アーチが迎えてくれます。


戸倉駅から徒歩15分ほどで到着。


集会所的外観の入り口をくぐり抜けた先に浴場があります。ステキなアプローチです。


脱衣場にかけられた告知。たのもしいです。しかし、「ほ・ん・も・の・の」ってひらがな表記にキュンときますね。


さらに自動車教習所の広告がはいった入浴の心得。かわいいタッチで描かれた絵は額縁の板ガラスに直接ペイントされたアート作品。


白タイルを基調にブルー系、グリーン系のタイルをあしらった清々しい湯殿には、プクーっと餅が膨らんだような形の浴槽が鎮座する。藍色タイルの湯口から、とうとうと注がれる湯は泉温そのまま40℃前後とぬるめで、微かにローション系のヌルヌル感があり身体を包み込んでくれるようなやさしい浴感が特徴。このヌルヌルぬるめの湯は飲泉も可能でほのかな硫黄フレーバーが口の中で広がります。さらに浴槽奥側は浅めになっており、半身浴や寝湯に最適。


飲泉用のコップが置かれた湯口。贅沢な注入量とタイルの色使いに癒されます。


浴槽奥にはサブの湯口であろうか、水瓶を持ったヴィーナスも待機する。


放流式かけ流しの浴槽からオーバーフローする絵面は、温泉好きには眼福です。カランやシャワーにいたるまで温泉が使用されているのも嬉しいが、湯殿の床穴からも温泉を放流して床をあたためているのにビックリ。ほんもの感ハンパないっす。惜しみない源泉垂れ流しに重ねて感謝申し上げます。


「ほんものの温泉」という頼もしいキャッチコピーと「国民温泉」という懐の深さ感じるネーミングに僕のハートはすっかりロックオン。帰りにオフィシャル・タオル購入させていただきました。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2018年9月)

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