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執筆者の写真きい

仏岩温泉 鈴森の湯(群馬県)p.93


群馬県と新潟県の県境に数多くの峰を連ねる一大山塊、谷川岳は日本百名山のひとつでもありロッククライミングのメッカとして知られている。なかでも日本三大岩場のひとつ、「一ノ倉沢」のいかつい大岩壁の眺めは目を釘付けにされる。その谷川岳の南麓に流れる利根川の渓谷に沿って大小様々な旅館が軒を連ねる温泉街が水上温泉だ。開湯は永禄年間、今からおよそ400年以上も前といわれる歴史ある温泉で昔は利根川の川底から湯が湧いていたことから湯原温泉と呼ばれていたそうです。


そんな水上温泉から猿ヶ京温泉方面に車で5分ほどの郊外の阿能川沿いに湧く温泉が仏岩温泉 鈴森の湯。こちらは平成21年オープンの「釣り堀」と「バーベキュー場」を併設した日帰り温泉施設で湯量豊富な自家源泉もつ。


入口ゲートをくぐり抜け「ゆ」の字が書かれた黒塗り木造の棟に浴場がある


大きく窓が取られ広々とした湯殿は檜造りの暖かみのある空間。窓外に生い茂る木々からの木漏れ日が浴槽に湯に反射する眩しさに湯の透明度の高さが如実にわかる。


10畳ほどの2つに区切られた大きな浴槽は広い方が適温の加温浴槽、小さい方が源泉温度そのままの35℃の浴槽。眩しすぎるほどクリアな湯は仄かに玉子臭香るアルカリ性の単純泉。やさしい浴感の湯で肌への軽い泡付きもみられる。


適温の浴槽で温まった後、源泉槽でクールダウン。源泉槽は110㎝もの深さがある立ち湯向き。程よいヒンヤリ感が心地よく優しい湯触りにうっとり。この加温槽と源泉槽の交互浴で、高い保温効果と効能が得られそうだ。


アンニュイな木漏れ日のなかでの湯浴みは「パトラッシュ、ぼくはもう疲れたよ」と思わずあのネロの台詞がこぼれてしまう 昇~天。


裸移動で階段を下り、通路を進んだ先にある露天風呂。石造りの8畳ほどの湯壺では阿能川の渓流を見下ろす湯浴みが楽しめる。


眼下には人工物バリバリの砂防三段の滝を愛でる「滝見の湯」が味わえる。滝音が渓谷に反響する心地イイ低音がBGM。


秋色に色付いたブナやカエデに包まれたゴキゲンな湯浴みは癒しの極み~


湯面にもクリアに転写され、透明度の高さゆえのエフェクト。秋を搔き集めたかのようなステキな露天風呂にうっとり。


さらに内湯と露天の通路の途中にコンクリ打ちっ放しの2畳ほどのミストサウナがある。中にエアコンとミスト状に噴射されているホースがある。訪問時、中はサウナというほどの室温はなくヒンヤリ寒いぐらいのミストだけが充満する部屋だった。しかしこのミストは源泉100%の代物。浴びない訳にはいかないので噴射口に顔を近づけて「顔面ミストシャワー」を暫し堪能。潤いのベールを顔にまとった心地よさ。そう、オッサンも時には潤いも必要なのだ。

湯の気持ち良さもさることながら清潔感ある館内で気持ちよく利用させて頂きました。館内には地元食材を生かした食事処もあり、次回は是非、ランチも兼ねて。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2017年11月)

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