藤七温泉 彩雲荘(岩手県)p.87
- きい
- 2017年12月19日
- 読了時間: 4分
前項まで3項にわたって紹介した松川温泉から八幡平樹海ライン(松川温泉と八幡平頂上付近までをつなぐ道路)をさらに北へ。八幡平の南山腹に湯けむりを上げる藤七温泉は標高1400mの場所にあり東北では最高峰の山の宿として知られる。標高の高さ故、雪深いこの地は4月下旬~10月下旬まで期間営業となる。

ぼくは2011年の夏、馬返(うまがえし)登山口から岩手山を経て山中一泊し、八幡平までトレッキングをした。そのトレッキング2日目、山道を離れ、宿泊したのが藤七温泉で今回6年ぶりの再訪(日帰り入浴)となった。一軒宿の彩雲荘さんの電気は自家発電、テレビは衛星放送のみという秘湯感ありすぎな宿。

湯小屋の入口にはタイガー・ウッズやチャーリー・シーンなんか比じゃない絶倫シンボル、金精様が祀られている。

総ヒバ造りの湯殿は長年の風雪などの影響なのか床や壁が傾いているのが見て取れる。5・6人サイズの湯船には青みがかった白濁の湯が満たされている。鄙び感が絶妙でこれぞ「東北の秘湯」といった湯殿。きりっと熱めの湯は硫化水素臭を放つサラリとした酸性の硫黄泉。

湯小屋から外へ出ると藤七温泉の名物、混浴の露天風呂に出られる。荒涼とした傾斜の山肌に6つほどの湯壺が点在する。湯床からぶくぶくと湯が自噴する湯壺はいわば自然の一部なのだ。

露天風呂というよりもほぼ野湯です。非日常的ロケーションでの湯浴みは観光客同士、自然と会話も弾む。

湯は内湯よりもとろみが増したような肌触り。それもそのはず湯床にはたっぷりと温泉成分を含んだ泥が溜まっている。その泥を湯浴み着姿のおばさまたちが顔面や腕に塗り泥パックに勤しむ。なんだかこの露天風呂では町の図書館のように老若男女各々が自由にゆったりとした時間を過ごしている。

さらに湯床から湧き上がる天然ジャグジーがお尻から背中にかけて人の指が肌に触れてるか、触れていないかの絶妙なソフトタッチが、う~ん、たまらない。今回、日帰り入浴で一時間ほどの湯浴みだったが、以前宿泊した際の早朝はこの広大な露天風呂にはぼくひとりで辺り一帯視界が取れないほどの霧に包まれBGMに「夜明けのスキャット」が打って付けの幻想的なロケーションだった。

湯浴み後、ちょうどお昼時だったので彩雲荘さんのランチバイキングで昼食をとった。お蕎麦やカレーがメインなのだが姫竹やフキノトウなど山菜の和え物も数種類並ぶ。さらに野菜の天ぷらまで…。トッピングが豊富なのでいろんなバリエーションの食べ方が可能。

とりあえずぼくは、山菜の和え物をあてにチンカチンカに冷えたルービーを。メインに野菜の天ぷらと山菜、Wネギをトッピングしたお蕎麦をいただき、さらにデザートにお茶碗一杯のカレーライスを完食。(糖質摂り過ぎ)大変、美味しゅうございました。プヒィーっ…

糖質を摂り過ぎたので食後、藤七温泉をあとに歩いて八幡平の頂きを目指した。八幡平樹海ラインを上り始めると徐々に藤七温泉の全貌が見えてくる。道路からマルっとみえる露天風呂。俗に縛られていないこのフリーダムな光景はまるでヒッピーのコミュニティを想わせる。

道路脇に咲くシロバナトウウチソウ

さらに歩くと八幡平手前の小ぶりな山、畚岳(もっこだけ)の姿も見えてくる

30分ほどで八幡平山頂レストハウスに到着し、そこから登山道に入り頂を目指す。登山道脇にはベニバナイチゴや、

アザミの蜜にむさぼりつくミツバチの姿

さらに強い生命力とエロさ感じるユリなどを愛でながら…

藤七温泉から1時間ほどで日本百名山、八幡平に登頂した。(訪2017年8月)

今年はこれで最後の更新とさせて頂きます。今年も一年間、お付き合い頂きありがとうございました。時節柄、何かと気忙しい毎日ではございますが金精様如くビンビンなハートをもってビンビンに輝かしい新年をお迎えください。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。
Merry Christmas to you! きい