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執筆者の写真きい

松川温泉 峡雲荘(岩手県)p.84


松川温泉は南東に南部富士とも呼ばれる岩手山、北西になだらかな高原台地の八幡平に挟まれた山あいに湯けむりを上げる。JR盛岡駅よりバスで1時間50分、標高800mの十和田八幡平国立公園内にありブナやナラの原生林に覆われた渓谷に沿って3軒の湯宿がポツリポツリと並ぶ。豊富な湧出量と高温の温泉を秘めたこの地は地熱を利用した日本初の運転開始がされた松川地熱発電所がある。


そんな松川温泉の最奥に位置するのが松川温泉 峡雲荘さん。暖色のモダンな佇まいの外観で自炊部もあり今回自炊部で宿泊させていただきました。


フロントにかかるカッチョイイ木彫り看板


自炊棟は館内浴場の奥から渡り廊下で繋がっている。今回利用した6畳の部屋


部屋の真ん前に炊事場があったので調理後の持ち運びに便利でした


峡雲荘さんには大浴場(男女各1)と露天風呂(混浴と女性専用各1)がある。天井に湯気抜きが付いた広々とした湯殿。石造りで縁が木組みされた10人サイズ浴槽に青みがかった白濁の湯が張る。源泉名「新駒鳥の湯」が湯口から浴槽へとうとうと注がれ、あたりのやさしい適温の湯は張り付くような肌ざわりの弱酸性の硫黄泉。


洗い場には上がり湯用の湯溜がある


露天風呂(混浴)は脱衣場を備えた入口もあるが男性客は大浴場の小窓をくぐって裸移動ができる。20畳ほどの広い湯壺に女性への配慮だろうか中央部に大きな岩が3つ配されている。松川の瀬音と緑に囲まれた澄んだ空気の中で湯浴みはたまりません。嗚呼―


湯口にはコッテコテの粉状のこゆーい湯花が溜まる


ダケカンバの枝が湯壺にまで覆い被さるように茂る露天は入浴と同時に森林浴。浴後には水分補給に冷たくて美味しい水が飲めるのも嬉しい。峡雲荘さん館内全ての水道蛇口には近くの山、源太岳の湧水を引いています。


ラウンジに鎮座する張り子のおかめとひょっとこはキングサイズ。湯のやさしさ、さらに女将さんのやさしい声かけも嬉しいあったかい湯宿です。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2017年8月)

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