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執筆者の写真きい

川渡温泉 藤島旅館(宮城県)㊶


川渡(かわたび)温泉、東鳴子温泉、鳴子温泉、鬼首(おにこうべ)温泉、中山平温泉の5つの温泉の総称として鳴子温泉郷と呼ばれ、その玄関口にあたるのが川渡温泉。春先にはそばを流れる江合川沿い広大な菜の花畑が有名で、昔ながらの湯治宿が残るのどかな温泉地。川渡の湯は古くから脚気に効くと「かっけ川渡」の名で知られる名湯。


そんな川渡温泉の中でもひと際、賑わいをみせる藤島旅館さん。地元の訛りでは「ふじしま」とは発音せず「ふづぅすま」と発音する400年余の老舗宿で川渡温泉の兄貴的存在。伝統的な木造の家屋でコの字型の玄関がイカしている。


玄関には看板猫が迎えてくれた。


藤島旅館さんの大浴場、「真癒(まゆ)の湯」はいつも入れ替わり立ち替わり客が来る。日帰り入浴でも300円という安さで(以前は200円)そのうえ湯がイイ。玄関から長い廊下をⅬ字に進んだ先に大浴場がある。


グレーのタイルと白を基調にしたモノトーンな薄暗い湯殿。真ん中に15人サイズのコンクリート造りの長方形の浴槽にはクッキリ笹濁りの湯が張る。とうとうと木箱の湯口から注がれる湯は硫化水素臭とアスファルトのような油臭を放つアルカリ性の硫黄泉。熱い源泉を軸に2つの冷泉を合わせた混合泉は絶妙な湯加減が素晴らしく肌に吸い付くような浴感でよく暖まる。浴槽の3分の1部分が半身浴用に浅くなっている。関節痛、神経痛などにも効果が高く、浴後の肌のサラサラ感がスゴイ。湯殿の隅には打たせ湯もあり、赤ん坊が背中にのしかかるほどの重圧を感じるなかなかのパンチの効いたやつ。

藤島旅館さんには大浴場のほかに中浴場、貸し切りの家族風呂などもあり、敷地内にはご自慢の二千坪の見応えある日本庭園も。今から12年ほど前、ぼくが宮城で初めて浸かった湯がこの「ふづぅすま旅館」でした。それ以来のお気に入りのひとつです。「ふづぅすまに来てけらいん」では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。

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