3つ前の項、会津西山温泉、滝の湯さんでも述べた会津を代表する郷土玩具「赤べこ」の由来になった名刹、圓藏寺(えんぞうじ)がある柳津。圓藏寺のフルネームは福満虚空藏菩薩霊厳山圓藏寺(ふくまんこくぞうぼさつれいがんさんえんぞうじ)。僕の好きなクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイバル(CCR)やクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(CSN&Y)ばりに長い名前だ。柳津温泉は圓藏寺を中心に栄え軒を連ねていた宿坊が現在では温泉旅館へと姿を変え、往時の面影を残している。
月本旅館もその昔より宿坊としての役目を果たしてきた宿。趣きある入母屋の建物へ石段のスロープがのびる。
月本旅館さん湯殿は湯気が立ち込めたタイル貼のシンプルなやつ。うっすら黄色味がかった笹濁り湯はキリッと熱め、しっかり塩味の食塩泉で湯温も泉質もパンチが効いている。圓藏寺の鏡内から引かれる湯は霊泉とも言われ、昔からいろんな病を快癒してきたのであろう。蒸気が立ち込んでいるため浴槽の外で休んでいてもミストサウナ的に蒸される感がグー。
湯浴み後、月本旅館さんから歩いて1分、食事処「すゞや」で柳津のB級グルメ「ソースかつ丼」をいただきました。普通のソースかつ丼はご飯の上にキャベツの千切りその上にソースにくぐらせた豚カツをのせたものだが、柳津バージョンはキャベツの千切りと豚カツの間にしっかりめに焼いた玉子焼きがのっている。玉子焼きがジョイントされることによりボリューム感がアップするだけでなくソースの酸味をまるくしてとっても美味しゅうございました。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。