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執筆者の写真きい

草津温泉 草津館(群馬県)㉘


前項で紹介した「ての字屋」さんに宿泊し「和風村」の湯巡り手形を購入した。「和風村」とは草津温泉の15件の老舗宿が集まってできたもので手形を購入すると各宿、700円で日帰り入浴ができるというもの。


その一つ、五代にわたって続く老舗宿「草津館」さんも敷地内にふつふつと湧く自家源泉「若乃湯」をもつ宿。温泉街のシンボル、湯畑の脇にある草津の新名所「御座之湯」(日帰り入浴施設)と共同浴場「白旗の湯」の狭間に目立たぬように、はしゃがぬように河島英五の歌のようにひっそりと佇む10部屋ほどのアットホームな宿。


敷地内にある源泉槽。ふつふつと湧く湯は美しい色を放っている


コンクリート造りの浴槽がふたつある湯殿は手前の2人サイズの小風呂に「白旗源泉」が注がれている。塩ビ管の湯口からシャバシャバと注がれる湯は白旗らしいガツンと熱い湯は芸人さんでもリアクションが取れず放送事故になりうる熱さだけに加水が必要。酸味がクッキリとあるイキイキとした湯は毛穴からズンズン体内に入り込むような浴感。奥の4・5人サイズの大風呂には自家源泉「若乃湯」が注がれている。青みがかった仄かに白濁する湯色が美しい。湯は適温で白旗源泉に比べ強い酸味がなく滑らかな肌触り。このふたつの源泉に交互に浸かり違いを確かめながらの湯浴みは贅沢だ。さらに石畳の床の肌触りも心地よく腰をおろし休み休み涼みながらの湯浴みもサイコー。目立たぬように、はしゃがぬように外見で物言わぬ名湯はここにありました。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。

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