信州北部に位置する野沢温泉はJR飯山駅からバスで25分。2015年3月には北陸新幹線飯山駅が開業しアクセスが便利に。信州を代表する古湯で湯量豊富なこの温泉には13ヶ所の共同浴場が点在する。これらの浴場は村人の共有財産であり、江戸時代から「湯仲間」という制度により管理、清掃され守られてきた。
野沢温泉の共同浴場では村人とゲストのあたたかな触れ合いがあります。代表する「大湯」の入口には薬師三尊が、その他の浴場にはそれぞれ十二神将が奉られている。入浴前、入口で手のしわとしわを合わせ感謝の気持ちで入りましょう.
大湯 ↑
野沢温泉のシンボルで町の中心にある。江戸の趣きを伝えるりっぱな湯屋建築。7・8人サイズの湯船は真ん中で「あつい湯」と「ぬるい湯」で区切られてはいるものの「ぬるい湯」でも野坂昭如が大島渚に放った右フックばりのパンチの効いた熱さだ。熱い湯ながらもまるみのある肌触りでくっきり卵臭を感じる単純硫黄泉。
真湯 ↑
温泉街の西側、高台にある浴場。2・3人サイズの浴槽で熱い湯を湯もみ板でかきまぜると大量の白と黒の湯の花が舞う。仄かに緑がかった白濁湯にはとろみがあり成分の濃さを感じる素晴らしい湯。湯口の上には花が活けてあり優しい心遣いを感じる。湯上りに近くに「新屋(あたらしや)」といううなぎと鶏の食事処があり、そちらの焼き鳥丼が美味い。(鶏のから揚げも抜群)チンカチンカに冷えたルービーをジョイントに。
次回、残り7つの浴場をお送りいたします。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。