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  • 執筆者の写真きい

甲子温泉 大黒屋(福島県)②


甲子温泉(かし温泉)は栃木と福島の県境の那須連峰、三本槍岳の東側山麓に位置し阿武隈川の源流に建つ一軒宿。白河藩主、松平定信公が愛した歴史ある温泉。平成21年にはリニューアルされ新しくきれいな宿泊棟に生まれ変わった。


その宿泊棟から長い階段を下りた阿武隈川沿いに建つ湯小屋にこの宿の目玉、「大岩風呂」(混浴)がある。薄暗い空間に縦5m、横15m、深さ1.2mの深めの湯壺があり複雑に組まれた屋根の木組みに太い梁が渡され所々にランプ型の照明が下がっている湯情満点の湯殿だ。


先客の親子らしき2人が首うらの第三頸椎あたりを湯壺の縁にひっかけ腕と脚をダラーンと投げ出し上体を湯に浮かせ死んだように湯に浸かっていた。「なんて極楽な湯浴み法!」深い湯壺でなせる業であり思わずまねっこしちゃいました。透き通った湯は温めで軽やかな肌触り。鳥居のかかる岩から注がれる熱めの源泉と湯底の岩盤からむくむくと自然湧出する温めの源泉の2つが織りなすハーモニーが奇跡の温度調節を生み出している。さらに鳥居のかかる岩は「子宝石」と呼ばれ撫でると子宝に恵まれるという伝説がある。湯殿に西日が差す頃、湯面に上がる湯気に光があたりとても幻想的な光景だった。まさに“湖上のけむり”頭の中でリッチーブラックモアのあのリフが奏で始めた。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。

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