前項で紹介した越後湯沢の共同浴場「山の湯」から再び駅に戻り、この日、宿泊予約していた貝掛温泉に移動。越後湯沢駅から南西に8kmほどの奥湯沢と呼ばれる場所に貝掛温泉はあります。貝掛温泉は当ブログでも以前、日帰り入浴で紹介した宿ですが、今回は宿泊でのレポートであります。
国道17号線から下った谷間にどっしりとした庄屋造りの佇まい。上杉謙信の隠し湯ともいわれ、湯量豊富な湯は人肌ほどの37℃とぬるめ。ぬる湯にじっくり浸かって効能を促すのが貝掛流なのです。
白塗りと木のコントラストが美しい外観。玄関脇には提灯がさがる風格ある玄関。
貝掛温泉の男女別(入れ替え制)の浴場は高い天井に太い梁が組まれた湯情満点な湯殿のであります。二槽に別れた浴槽は37℃の源泉槽と42℃ほどに加温された湯が張ります。クリアな湯は弱アルカリ性の食塩泉であります。
37℃の源泉槽は初めヒンヤリ感じるのですが、細かい気泡が全身にまとわり付いた頃、湯と身体が一体化するかのように馴染んできます。無数の気泡が付着したデリケートゾーンのヘアーは沖縄食材「海ぶどう」と化す。
浴槽縁にある木枕に首裏をあてがってゆっくり両脚を伸ばすと、自ずと腰から身体が浮き、人肌ほどの湯温も手伝ってか身体が宙に浮いているような感覚を覚えるのであります。ゆっくり30分以上浸かって、上がり湯に加温槽に入るのが貝掛スタイル。
白塗りと板張りの壁、湯気抜きの付いた天井には太い梁が組まれたアカデミックな湯殿であります。
もうひとつの流儀は湯で目を洗います。貝掛温泉の湯はホウ酸が多く含まれ、眼病にも効く温泉です。湯口に両手を差し入れ、手のひらに溜まった湯に直接目を当て、パチパチ瞬きする要領で1~2分洗うといいそうです。
木々の緑に囲まれた野趣あふれる露天風呂。夜は満天の星を眺めながらの湯浴みができました。ぬる湯にじっくり浸かった後は保温効果てきめんであります。
宿泊した「みくに」の間。由緒正しい老舗の風格漂う和室であります。
夕食までの時間、越後湯沢駅のぽんしゅ館で購入したにごり酒をチビチビ。新潟の酒米を100%使ったもろみの風味がしっかり残るうまいやつです。次回、宿での食事などを紹介します。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2021年7月)
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