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執筆者の写真きい

五十沢温泉 ゆもとかん(新潟県)前編 p.127

更新日:2019年7月11日

新潟県の南東部に位置する六日町は三国街道と清水街道の分岐点で「上田船道」と呼ばれる水運の終点も兼ねた旧宿場町。町域南東部には日本酒の名前で知られる八海山などの標高1700mを越える山々がそびえ、米どころ、酒どころとしても知られる。そんな六日町の市街地から、東に三国川ダム方面へ通じる県道233号線を5kmほど走った田園地帯に湧く一軒宿の五十沢温泉。王貞治がホームラン世界記録756本を達成した昭和52年、融雪用の井戸を掘っていたところ、地下50mという浅い場所で温泉を当てたという、まさにホームラン級の大発見。

4階建て鉄筋造りの東館、南館からなる大きな施設で、館内もとても広々としている。家庭的なサービスでゆったり過ごせる湯宿です。玄関ロビーには山の宿ならではの鹿の剥製、熊の剥製、そしてパンダ?・・・、ほんもの?・・・、これはどう見ても意図的に仕組んだ三段オチのようです。







六日町駅から宿への送迎中、八海山の雄姿をみることができた。雪山と青い空のコントラストが実にスバラシイ。








六日町駅から車で15分ほど、県道の脇を少し入った場所に「五十沢温泉ゆもとかん」があります。







ゆもとかんのメインの浴場は岩風呂(内湯)とそこから抜けられる大露天風呂で共に混浴となっている(女性専用時間有り)。湯気でホワイトアウト気味の空間に岩が配されたゆったり30人サイズの湯つぼがある。到着時、立ち込める湯気に西日が差し込み幻想的な湯殿となっていた。熱めの湯はクリアなアルカリ性の単純温泉でスルスル滑らかな湯触り。飲泉することで胃腸に効くとされる湯はほんのり硫化水素臭があり、胃の粘膜をフルコーティングしてくれるようなやさしい味がします。








湯壺の真ん中には巨岩と竹塀で仕切りがあり、混浴ながらも女性への配慮があります。湯底には2色の石が埋め込まれ、湯面に美しく映えます。








岩風呂の外に続く大露天風呂は清々しい雪山を望む壮大なロケーション。特に美しい三角山の金城山は部屋からも見ることができる。巨岩で組まれた湯壺には松などの針葉樹が植えられた庭園風。湯面からは気嵐の如く湯煙が立ち、リッチーブラックモアのあのリフが聴こえてきそうな光景です。







竹筒の湯口の横には飲泉用に升が置かれています。熱めの内湯に対し、ややぬるめの湯温で雪山からのヒンヤリ風を顔に受け、すこぶる気持イイんです。のぼせ防止にも最適です。









夕食までの時間、越後湯沢駅で購入したどぶろく「淡雪」頂きました。どぶろく特有のまったりとした甘みを想像していたが、なんと爽やかな辛口。瓶の中で発酵し続けているため開封の際は慎重に。







ゴロゴロと入った麹のつぶと舌にピリッとあたる発泡感でスッキリとした味わい。スイスイいけちゃいます。








夕食はお部屋に運んでいただけます。山海の幸が次々と運ばれます。







先ずは、お造り3点盛り、ズワイガニ、そしてチンカチンカに冷えたルービーで乾杯。







マイタケ、レンコン、アナゴの天ぷらや、つぶ貝とエゴの酢みそ和え(エゴはえご草という海藻からつくるこんにゃくのようなもの)そして新潟のローカルフード「のっぺ」も登場。具だくさんでイイ出汁染みてます。








お鍋は豚とホタテ、さらにワタリガニの入ったピリ辛の味噌鍋、あったまりますう。







そして鉄釜で炊き立てごはんです。しっとりと炊きあがった南魚沼の宝石箱です。。使われているお米は南魚沼・塩沢産コシヒカリの中でも大沢地区で穫れる特に美味しいお米だそうです。さすが米どころ、つぶが大きくねばりのあるご飯です。大変美味しゅうございました。続きは次回、五十沢温泉 ゆもとかん後編でお送りいたします。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2019年3月)

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