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執筆者の写真きい

富岡温泉センター(北海道)p.115


江戸幕府により安政4年(1857年)に蝦夷地を管理して外国から防御するため作られた星型要塞「五稜郭」は函館市の観光名所で、新鮮組の鬼の副長とよばれたイケメン土方歳三の最期の地でもあります。土方は箱館戦争の際、海軍副総裁の榎本武揚と共に函館に渡り、北海道を開拓し蝦夷共和国を作ろうとしていたが、明治2年、土方歳三らが率いる旧幕府軍が戦艦による函館湾岸戦に敗れ、函館市街の弁天台場で最後の決戦を迎えた。土方は新選組らが戦う弁天台場に助けに向かう途中の戦いで、馬上で銃に撃たれ35歳の若さでこの世を去ったといわれています。愛刀を振るって戦った土方が最期は銃弾に倒れるという胸に迫る結末です。


そんな歴史をもつ函館市のJR函館本線・五稜郭駅から車で5分程の富岡町にある「富岡温泉センター」は住宅地に建つ3階建て鉄筋造りの温泉銭湯。1階部分は入口と駐車場となっていて2階部分に受付と浴場がある。


外壁に紺とターコイズブルーのタイルが施され、入口にはゴキゲンな暖簾がかかる。バッティングセンター、ショッピングセンター、富岡温泉センターと専門施設に使われる「センター」がつくネーミングにあったかい昭和のイメージを感じます。


2階に上がると下足ロッカーがあり、中に入ると受付がある。


白タイル張りの広めの銭湯といった感じで、正面の窓からやさしい外光が入る。高温、中温、低温の3つに区切られた浴槽がある湯殿。65℃もある源泉を熱交換器で45℃まで下げた湯を右側の高温槽に注ぎ、溢れた湯が隣の槽に流れるこむ仕組みで3つの異なる温度が楽しめる。低温といってもしっかり42℃ほどあるので高温はかなり熱い。海水ほどの濁りのある湯は中性の食塩泉は肌に貼りつくような浴感がありよくあたたまる。


ごってりと湯の析出物をまとった湯口はカマキリの卵状態でかなりミステリアス。


御影石の浴槽の縁も析出物がフルコーティング


高温槽のさらに右には水風呂もある。恐らくサウナ用のもだと思われるが訪問時、サウナは使用不可になっていた。水風呂槽と比べると元の浴槽のタイルや御影石の色が判明する


広くとられた洗い場のシャワー・カラン40基ほど完備されている。カランの湯も恐らく源泉が使用されていると思われる。


看板屋さん手描きの温泉分析書。味わい深いです。ご主人の人あたりの良い接客にも癒されました。地元人の評判の湯は観光客にとっては穴場の秘湯ですね。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2018年5月)

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