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執筆者の写真きい

登別温泉 さぎり湯(北海道)p.113


北海道 室蘭市の東に隣接し、太平洋に面する登別市は温泉郷で知られる。安政五年(1858)武蔵国出身の滝本金蔵が夫婦で皮膚病を患い困っていたところ、アイヌから聞いたこの温泉で快癒した。それをきっかけに滝本が私財を投じて湯宿を作ったことが開湯とされる登別温泉。標高200mの高地にあり、支笏洞爺国立公園の一大中心をなしている。名前の由来はアイヌ語の水色の濃い川の意味をもつ「ヌプル・ベツ」が転訛したという。



最寄りの函館本線の登別駅では、かなりお怒りの赤鬼が迎えてくれる。


登別駅からバスで15分、登別温泉に到着。先ずは登別温泉の名所「地獄谷」に向かった。


温泉街から400m上流の緑に囲まれた登別温泉の最も大きな泉源でもある地獄谷を暫し散策。


荒涼とした赤土の絶壁からモクモクと湯けむりが上がる様は地獄さながら。


この日は五月晴れも手伝って大自然が魅せる色のコントラストがピカイチ。


温泉街は大型旅館が点在する。開湯した滝本金蔵が創始者である第一滝本館。地獄谷もスゴイが、この第一滝本館のデカさもスゴイです。東洋一といわれる大浴場には29もの浴槽があるとか。


散策中にみつけた巨大な赤鬼と青鬼がいる鬼祠。めっちゃ怒ってます。

登別温泉では2軒を湯巡りしました。そのうちのひとつ登別温泉唯一の共同浴場、さぎり湯さんは旅館やホテルに温泉を配湯する温泉供給会社「登別温泉(株)」の直営。自社ビルの一階に受付があり、地下に浴場がある。


広々とした湯殿には手前から奥に向かって3つに区切られたタイル張りの浴槽があり、手前の石組みされた槽には「目の湯」という含食塩・酸性硫黄泉と、真ん中と奥の槽には「一号乙泉」という酸性硫黄泉が注がれている。「目の湯」はこの共同浴場でしか味わえない源泉で、その名のとおり眼病に効くといわれる貴重なお湯なんです。眼病に効くとされる湯は大抵、湯口の湯を洗面器など入れて、そこに顔をつけて目をパチパチするのが一般的ですが、この湯は酸性のため目をつけるとキケンなので、湯に浸かりながら湯面から立ち上る蒸気で目を潤すそうです。


真ん中の浴槽の湯口は鬼の口からとうとうと湯が注がれている。手前の「目の湯」に対し、くっきりと白濁し酸性特有のピリピリする刺激は皆無でとろみのあるやさしい湯触り。


地獄谷をモチーフにした壁のグラッフィックがイカしてます。タイルとペイントで描かれ、蒸気のモクモク感が実にカワイイ。地獄感よりもハッピー感が勝ってます。さらに湯殿には檜を贅沢に使用した蒸風呂(サウナ)とひんやり気持ちいいジャグジーの浴槽がある。


あっという間の観光でしたが、再訪時の宿泊する宿の目星を付け登別温泉をあとにし、次の目的地である濁川温泉へ向かった。濁川温泉の模様は(株)商船三井さんが運営するネットマガジンで「フェリーで行く湯巡画報」と題して北海道での湯巡りを紹介していますのでそちらでご覧ください。https://www.mol.co.jp/casualcruise-sunflower/

では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。(訪2018年5月)

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