前項に引き続き小浜温泉の湯巡りをお送りします。脇浜温泉浴場(おたっしゃん湯)をあとに通りにでると隣にちょいと鄙びた木造の旅館が目にとまった。この手の小ぢんまりとした佇まいに弱いのか吸い込まれるように入っていった。ここ小浜荘さんは小高い傾斜地に這うように建てられているため、玄関から前方に階段がのび、奥行きのある館内となっている。以前は食事付の営業であったようだが12年ほど前、現女将さんに経営が変わり今は素泊まりと入浴のみの営業になったようです。
天井がスケルトンの波板張りのため窓からも天井からも光が差す明るく落ち着いた湯殿でタイル貼の4・5人サイズの浴槽がひとつ。バルブの付いた太い鉄管からは隣の「おたっしゃん湯」と同じ源泉が注がれる。壁や床など数種類のレトロなタイルが施され、所々に剥がれたタイルの修正跡がなんとも愛おしくいい味出してます。
半分、屋根がかかる岩組みされた露天風呂。自慢の庭園を眺めながらの湯浴み
浜の湯
赤い緩やかな傾斜の屋根がイカした外観。小浜温泉のバスターミナルの近くにある共同浴場で地元の人で賑わう。
寄席文字で描かれたモスグリーンの暖簾も粋
真ん中で「ぬるめの湯」と「あつめの湯」で区切られた10人サイズのタイルの浴槽が鎮座。銭湯のような広々とした湯殿は天井が高く人の声が反響する。湯はうっすらと笹濁りの食塩泉。パンチの効いた浴感でよく温まる。湯上り後の番台での会話も賑やかに弾む地元人のオアシス。
橘湾を一望できる海上露天風呂、波の湯「茜」
黄昏時、橘湾に沈む太陽が空を茜色に染める「♪おおぞら~染めてゆく~♪夕日~色あせても~二人の~心は~変わらない~い~つ~までも~♪」出ちゃいました、若大将。
では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。