箱根湯本駅から「桃源台行き」のバスで35分「白百合台」で下車。ロープウェイの桃源台駅からだと徒歩5分。芦ノ湖の湖尻高原の自然に囲まれた静かな場所に位置する。敷地内には体育館や会議室なども併設されていて大人数での合宿研修や合宿施設として最適な大型ホテルなのだ。
箱根高原ホテルさんの大浴場、「金時湯」は真ん中に直径4mほどの八角形の浴槽が鎮座し浴槽の縁には赤い御影石をあしらった、いかにも大型ホテルの大浴場という感じのやつでバブル期の面影をほのかに感じさせる湯殿だ。石組された湯口からとうとうと湯が注がれうっすら黄緑色のような濁りがあり、鉄臭と炭酸味がしっかりとある上質な湯。すこし熱めだがすぐに慣れる温度だ。箱根でも珍しい泉質でこちらのホテルが持つ自家源泉なのだ。それをしっかりと浴槽へかけ流し利用している。
今一つ湯情に欠ける湯殿ではあるが、その柔らかな肌ざわりの湯にゆっくり身体を沈め目を閉じると曰く言い難い魅力に取りつかれ自ずとニンマリ顔。日本の温泉界の重鎮、松田忠徳氏と郡司勇氏も太鼓判を押す湯なのだ。今のロック界に変換するとポールマッカートニーとミックジャガーのような重鎮だ。湯殿の左隅にはもう一つの異なる源泉の浴槽があり、人の体温ほどの生ぬるい湯は弱アルカリの単純泉で熱めの浴槽と交互に入るのもさらに温浴効果を上げる。基本的には「金時湯」は男湯で女湯は「乙女湯」なのだが、宿泊客は翌朝に入れ替わり、さらに予約制で家族風呂(有料)の「明星湯」か「足柄湯」も利用できる。平成27年7月現在、箱根山の噴火警戒レベルが3となりましたが、箱根高原ホテルさんは立ち入り規制エリアからは外れていて通常営業(日帰り入浴は要確認)との事。風評被害などで多くの観光事業者の皆さんは経営の行き先不安が増しています。皆さん、箱根に出かけ、箱根を応援しましょう。では皆さん、健康で素敵な湯巡りを。